第112回『岡本太郎と日本民家園』
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2016年10月22日(土)開催
岡本太郎は1911年(明治44)2月26日、漫画家岡本一平と歌人岡本かの子の長男として、橘樹(たちばな)郡高津村(現在の川崎市高津区二子)にある母の実家、大貫家に生まれた。青山の小学校に入学するが馴染めず、慶応幼稚舎に入学、普通部卒業後東京美術学校洋画科に入学。1929年(昭和4)父一平(朝日新聞社社員)のロンドン軍縮会議取材旅行に一家で箱根丸に乗って渡欧。両親は1932年に帰国するが、太郎はそのまま居残り、1940年(昭和15)帰国する。1996年(平成8)死去。太郎の仕事では1970年万博での「太陽の塔」がよく知られている。生田緑地奥に川崎市立岡本太郎美術館がある。
川崎市立日本民家園は、1967年(昭和42)、急速に消滅しつつある古民家を将来に残すことを目的とした野外博物館である。東日本を中心とした民家、水車小屋、船頭小屋、農村歌舞伎舞台など25件の民家が集まっている。
岡本太郎と日本民家園は直接関係はない。しかし太郎の眼は縄文や沖縄を見る目を持っていた。戦後の高度経済成長のさなかで次々と失われつつあった民家を系統的に収集して、なおかつ一般に公開して見せる施設として今では貴重な存在である。
「誇り」岡本太郎 | 北村家住宅 |
<探訪予定コース>
東急田園都市線二子新地駅改札口 → 岡本かの子文学碑「誇り」 → 大貫家跡 → 向ヶ丘遊園駅 → 日本民家園見学(ボランティア解説付き) → 枡形山 → 岡本太郎美術館
藤嶋 俊會
昭和18年(1943)会津若松市生まれ。中央大学法学部卒、神奈川県庁勤務。神奈川県民ホール開館時より現代美術の展覧会企画従事。著書に「神奈川の野外彫刻」、「昭和の美術(彫刻編、共著)」ほか。元神奈川芸術文化財団ギャラリー課長、Public Art Forum地域美産研究・探訪会世話人。
詳しくは当会発行の地域美産研究会Newsをごらんください。