第43回『日暮里から駒込へ、上野台地に江戸の石仏美産を訪ねて、庶民信仰の形と楽しみを学ぶ』
美産会顧問 外山晴彦さん企画案内「庶民信仰の石仏美産探訪会」
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2007年01月20日(土)開催
徳川家康が開いた江戸幕府265年の歴史は、政治を担う武家の社会を裏で支えた商人職人たち庶民の生活発展史とも言えます。江戸幕府から大名、旗本、御家人、地方武士まで、武家の社会が必要とした膨大な消費需要はそれを賄う町方の懐を着実に潤し、日頃の生活から生き抜きの世界まで、庶民の暮らしぶりを確実に向上させました。
西郷隆盛の銅像が立つ上野から王子へ続く上野台地は、谷中の寺町から桜の名所飛鳥山まで、幕府が政権を裏から支える庶民の為に、息抜き娯楽の場として整備した地と言われている台地です。
谷中から始まって日暮里・田端に連なる寺町台地と、北へ下り駒込に到る小道筋には、江戸庶民の信仰を司る小さな寺院たちが散在し、境内には様々な石仏たちや神仏混交の足跡も遺る大変面白い小道通りです。
講の仲間たちが、夜通し寝ないで会食を楽しみ語り明かす庚申信仰のシンボル、庚申塔。その多様性を知ることもこの探訪会ならではの特徴です。或る寺院の境内では、江戸に居ながら富士登山ができる富士塚を見付けて、江戸形富士講信仰の特徴も学びます。 今回の企画案内人は、神社寺院や野仏探訪の第一人者で、地域美産会アドバイザーの外山晴彦さんです。外山さんは難しい事柄を易しく解説する才能の持主。その解説を楽しみながら、信仰に事寄せた江戸庶民たちの息抜きと娯楽の場を巡ります。
外山 晴彦
1941年東京生まれ、早大政経学部卒。東京図書㈱勤務後、雑誌の取材・編集・企画を経てフリーライター。長年に亘り地域の神社寺院と境内の各種構築物、各地に散在する野仏・石仏等の探訪を続ける。 主な著書:「「神社ウォッチング」東京書籍、「神社の見方」小学館、「野仏の見方」小学館。主な講座:世田谷区民講座「身近な社や庚申塔のウォッチング」2002年、学習院生涯学習センター「神社・野仏のウォッチング」2001~2004年、NHK文化センター前橋教室「野仏・石神を訪ねて」2005~2007年(毎年各6回)。「神社ウォッチングの会」会長、「三梢会」顧問。
詳しくは当会発行の地域美産研究会Newsをごらんください。