第26回『第27回催事探訪会のお知らせ』
第27回催事 探訪会 秩父~絹、信仰、そして・・・~
--このイベントは終了しました--
2005年08月03日(水)開催
勇壮華美な秩父夜祭りで知られる秩父は、平野の多い埼玉県の西部にひろがるやまなみの中に位置し、豊かな自然の中で山と谷からなる小さな盆地を築いています。また、ここを源とする荒川は埼玉から東京へと貫流し、多くの人々の暮らしに様々な影響を与えながら東京湾へ注いでいます。
秩父の名前が歴史に一躍登場するのは和銅元年(708)『続日本紀』の「武蔵国秩父郡献和銅」の記述からで、この年、和同開珎が鋳造されたことは広く知られており、この地域に早くから大陸文化や鉱業開発の技術が伝えられていたことを示しています。 米麦の耕作地に乏しい山間の地にあった秩父はふるくから養蚕が盛んで絹織物の産地としても知られています。
江戸期には大宮郷と呼ばれ、行田忍藩の領地でしたが、江戸初期の百観音信仰で西国、坂東につぐ霊場として整備され、秩父神社、宝登山神社、三峯神社の三社とともに信仰の対象の地でもありました。 近代に入ってからは秩父往還の街道沿いの絹織物、それに木材、武甲山から掘り出されるセメントなどの地場産業により栄え、豊かなまちなみを形成してきました。
今回はこうした秩父のまちなみを絹、信仰をキーワードに訪ねてみたいと思います。
伊豆井 秀一
埼玉県立近代美術館学芸主幹。埼玉県立博物館勤務の後、美術研究の傍ら埼玉県下の社会美産(パブリックアート)の調査と研究もてがけ、その成果を彩の国、埼玉県の公共空間へパブリックアートを導入するプロジェクトのまとめ役として活躍するなど、長年埼玉県の芸術文化事業を推進。1949年生。
詳しくは当会発行の地域美産研究会Newsをごらんください。